
配偶者によって病むほどに傷ついている人の場合、離婚という選択肢が頭をよぎることもあるでしょう。
配偶者からのDVが原因の場合、肉体面・精神面ともに傷つけられることから、子供がいてもいなくても離婚に踏み切ることは最良の選択です。
DVから子供を守るために離婚を決意するパターンも多く、世間も法も味方になってくれます。
配偶者の浮気が原因の場合には、子供がいる夫婦では子供のために『やり直す』という選択をする人も多いようです。
もちろん浮気をした側が非を認め、反省していることが条件ですが…
離婚する場合にも、浮気の証拠が取れていれば、精神的苦痛に対する慰謝料として有利に話を進めることができるでしょう。
一方で配偶者のモラハラが原因となっている場合はどうでしょうか。
モラハラは、肉体的な暴力ではなく、言葉や態度によって相手の思考や行動を支配する精神的な嫌がらせです。
モラハラをする人のベースには「自分以外の人は感情のある人ではなく物である」という考えがあるので、そこに悪意や罪悪感はありません。
モラハラ加害者は相手をコントロールするために、巧妙かつ意図的に相手の自尊心や自己肯定感を奪います。それゆえに被害者はモラハラをされている自覚がないことも多く、自分の判断に自信がなくなり、つらいながらも離婚には至らず我慢しているケースも。
最近話題になっている『発達障害を持つ配偶者』から精神的に傷つけてられてしまう場合も同様です。
相手にあるのは『非』ではなく、『発達障害』。非があれば今後反省や改善の余地がありますが、発達障害の場合はそうではありません。
特に配偶者がASDの場合には、他人の気持ちになって考えられないため、「自分は何も悪いことはしていないのに、なぜ責められるんだ?自分の方が傷つけられている!」となりがち。
相手に悪意があろうとなかろうと、自分の気持ちをないがしろにされれば傷つくことは避けられません。
それでも、それをしてくる相手から反省も歩み寄りもなく、さらに逆ギレまでされる日々を送っていると、次第に「私の方がおかしいのかな…?」という気持ちに追い込まれてしまいます。これはまさにモラハラを受けたときと同じ心理です。
モラハラが対外的で意図的に相手を追い詰めるのに対し、ASDは自分のことしか考えられないゆえに結果として無意識に相手を追い詰めます。
そしてどちらも「相手の感情を無視、または軽視している」という共通点があり、どちらも相手の自尊心(自己肯定感)を徐々に奪っていきます。
後者2つは、やっている本人に悪意や罪悪感がないので、加害側からの改善を望むのが難しく、傷つけられている側もDVや浮気よりも明確な被害者意識を持ちにくいために離婚の切り札とまではならないケースが多いようです。
特に小さな子供がいる夫婦では、生活の安定のために離婚という決定を先送りし、子供が独り立ちしたタイミングで晴れて離婚することを目標にしている方も少なくありません。
とはいえ、相手からの心ない対応を我慢し続けている間にも、心は確実に傷ついていきます。我慢が美徳とされる日本では、周りに夫婦関係の悩みを相談すると「我慢が足りない」と言われることも多いでしょうが、日々の我慢は心にも身体にも毒でしかないのです。
様々な理由で離婚を選択しない場合には、ご自身で心を癒し、傷つけられないように守るしかありません。
アフロディーテワークでは、そのための力を身につける方法をお伝えしています。
誰かによって自分の心と躰を傷つけられることを許すのは、もうやめましょう。
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