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なかなか変われない人<2> -他人を信用していない


変わりたいと思いながらもなかなか変われない人のパターン2つ目です。


2.他人を信用していない人。

他人に傷つけられることをたくさん経験し、味方のいない中でも自分ひとりで強く生きてきた人は、基本的に他人を信用していません。

本当は誰かに頼りたいのに「裏切られて傷つくくらいなら、最初から信用しない」という結論にたどりついてしまった人です。



自己肯定感が低い人は、傷つきやすい傾向があります。

他人には自分を傷つける力があり、自分ではどうにもならないと思っています。

自分の価値を他人からの評価に依存しているために、他者への依存心が強くなる一方で、相手が期待したように動いてくれないと裏切られたと感じ、傷ついてしまうのです。


生きている限り、うまくいかないことはたくさんあります。

そんなとき、自己肯定感が低い人は『相手に過度な期待をして傷つき続ける』か、『傷つくのが怖いからそもそも相手を信用しない』というどちらかを選択をします。

前者が<依存心が強い人>なら、後者は<他人を信用しない人>です。



このタイプの人は自己肯定感が低いゆえに「人を頼ってはいけない」と思い込んでいます。この言葉の裏にあるものは「裏切られるのが怖い、傷つけられたら嫌だ」という恐怖心。

傷つくのを回避する方法として<他人を信用しない>という選択をしただけで、自己肯定感が高くなったわけではありません。

強いのではなく、弱いからこそ人を信じたり頼ったりすることができないのです。


さらに、辛い状況の中でもひとりで戦ってきた人は「自分の力だけでここまで乗り越えてきた」という自負があるために、ますます他人の言葉に耳を傾けられなくなりがち。

「自分はこんなに頑張ってきたのだ」と主張する一方で、誰かの善意を心から受け取ることができず、いつも不安で孤独です。


また「自分のことは自分が一番わかっている」と思っている本人自体が『自己肯定感が低い』ので、「ダメな自分にふさわしい世界はこうだ」といった『歪んだフィルター』を通してまわりの世界を認知しています。他人が信用できなくなるのも当たり前です。


このタイプは自己肯定感が低い一方で、どこかで「自分は正しい」と強く思い込んでいることが多く、一見とても前向きです。

その分、周囲のアドバイスを自分に都合よく解釈してわかったつもりになったり、ポジティブな理由をつけて自分の現実逃避の行動を正当化しやすい傾向があるために、カウンセリングでの変化はゆっくりしたものになりがちです。


このタイプの人の場合には、まず自分自身に対する「間違った自信」の思い込みに気づくこと、本当の意味で自己肯定感を上げていくことがポイント。

また、自己判断で全てを決めよう、事態をコントロールしようとする気持ちを手放し「(それほどリスクのないことであれば)身を任せてみるのもいいや」という柔軟な姿勢で相手の意見を素直に受け入れてみることです。


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